
糖質制限との違いと、向いている人の特徴をトレーナーが解説します

「糖質制限を始めたけど、ご飯やパンを我慢するのがつらくて続かない」「お米が好きでやめられない」、僕のお客様にもよくいるタイプです。
そんな方に試してほしいのが脂質制限ダイエット(ローファット)です。脂質は1gあたり約9kcal、糖質やタンパク質の1gあたり約4kcalと比べてカロリーが2倍以上[1]。脂質を抑えるだけで総カロリーが落ちやすく、ご飯やパンといった炭水化物を残せるのが特徴です。
ただし、脂質制限は誰にでも合う方法ではありません。この記事では、脂質制限の正しいやり方・向いている人・1日の目安量・コンビニで揃う食事例まで、現役トレーナー視点でわかりやすく解説していきます。

脂質制限ダイエットとは、食事のなかで脂質の量を意識的に減らして総摂取カロリーを抑える方法です。
なぜ脂質を狙うのか。理由はシンプルで、脂質は1gあたり約9kcalと、糖質やタンパク質(1gあたり約4kcal)に比べてカロリー密度が2倍以上あるからです[1]。同じ100gの食材でも、脂身の多い肉と赤身の肉ではカロリーが大きく変わります。脂質をコントロールすれば、ご飯やパンといった炭水化物を無理にゼロにせずに済みます。
研究レベルでは、6〜12か月の比較試験を集めたメタ分析で、低糖質食の方が低脂質食より体重減少幅がやや大きい一方、LDL・総コレステロールは上昇しやすいというトレードオフが報告されています[2]。さらに近年のネットワークメタ分析でも、低糖質食が体重・体脂肪の減少で上位に位置づけられる結果が出ています[3]。ただしどちらも「低糖質が常に優れる」を意味するわけではなく、続けやすい方を選ぶのが現実的な答えになります。
控えるもの:揚げ物・脂身の多い肉・バター・マヨネーズなど
食べられるもの:ご飯・パン・麺・果物
メリット:炭水化物を残せるのでエネルギー切れしにくい、リバウンドしにくい
デメリット:体重の減りが緩やか、外食での選択肢が少ない場合がある
控えるもの:ご飯・パン・麺・砂糖・果物
食べられるもの:肉・魚・卵・チーズ・ナッツ・葉物野菜
メリット:短期で体重が落ちやすい、満腹感を得やすい
デメリット:炭水化物好きにはストレスが大きい、長期継続が難しい

脂質制限は誰にでも合う方法ではありません。普段の食生活・体質・目的から、自分に合っているかを確認してみてください。
糖質制限では肉・チーズ・揚げ物の比率が上がり、外食や加工品では酸化した油(過酸化脂質)を口にする機会も増えがちです。脂質制限ならむしろ脂を意識的に減らすので、油選びの失敗が起きにくいというメリットがあります。
健康な痩せ型の人を対象にした観察研究で、糖質摂取比率が低い群ほどインスリン抵抗性の指標(HOMA-IR)が高めだったという関連が報告されています[4]。因果関係や長期的な影響まで断定できるデータではありませんが、糖質を極端に削らない脂質制限なら、こうした懸念を避けやすい可能性があります。
糖質制限を終えてご飯やパンを食べると、グリコーゲンと水分で2〜3kg一気に体重が戻ることがあります。これは脂肪が増えたわけではないのですが、心理的に「リバウンドした」と感じて過食につながりやすいパターン。最初から糖質を残す脂質制限なら、こうした反動が起きにくいです。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、1歳以上の脂質エネルギー比率の目標量を20〜30%と定めています[1]。ダイエット中はこの範囲の下限(20%前後)を狙うのが目安になります。
具体的に計算してみます。
なお、脂質を「ゼロ」にするのは絶対にやめてください。必須脂肪酸(オメガ3・オメガ6)は体内で合成できないため食事から摂る必要があります[1]。極端な脂質制限はホルモンバランスや肌・髪の健康を損なうリスクがあります(個人差があります)。
タンパク質量は体重1kgあたり1.4〜2.0gを目安に確保するのが、筋肉量を維持しながら脂肪を減らすうえで重要です[5]。残りのカロリーを炭水化物で埋める形になります。

鶏むね肉・鶏もも肉(いずれも皮を外せばOK)、ささみ、白身魚(タラ・カレイ)、ツナ缶(水煮)、卵白、無脂肪ヨーグルト、低脂肪牛乳、木綿豆腐、納豆、プロテイン

白米・玄米、オートミール、そば、うどん、もち麦、さつまいも、じゃがいも、バナナ、和菓子(基本的に低脂質)

葉物野菜全般、ブロッコリー、トマト、きのこ類、海藻類、こんにゃく、コーヒー(ブラック)、ノンオイルドレッシング

会社員の方からよく聞かれる「コンビニ・外食で何を選べばいいか」を、1食あたり脂質15g前後(1日合計40〜50g)を目安にまとめます。サラダチキン縛りではなく、実際に続けやすい一般的な食事構成です。
揚げ物(から揚げ・天ぷら・コロッケ)・カルボナーラやクリーム系パスタ・菓子パン・チョコレート系のお菓子・脂身の多い肉(バラ・ハラミ・霜降り)・チーズやナッツの過剰摂取。これらは1食で脂質20〜30gに到達することも珍しくありません。

脂質制限で結果が出ない人には、共通する4つの落とし穴があります。「一番やってはいけない失敗」から順に解説します。
一番やってはいけない間違ったダイエットです。脂質制限のつもりがいつの間にか「ご飯も控えめ・パンも我慢」と糖質まで減らしてしまう人が本当に多い。三大栄養素のうち2つを同時に削ると、エネルギー不足で筋肉が分解される・基礎代謝が下がる・ホルモンバランスが崩れる・空腹に耐えきれず暴食する、と悪いことばかり起きます。脂質制限の主役は炭水化物。ご飯・パン・麺はしっかり食べて、脂質だけを狙って減らしてください。
脂質源(肉・魚・卵)を避けすぎると、タンパク質が同時に不足して筋肉量が落ちます。筋肉が減ると基礎代謝が下がり、結果的にリバウンドしやすい体になります。低脂質「高タンパク」がセットだと忘れないでください。
「脂質を完全カット」は短期的に体重が落ちますが、必須脂肪酸(オメガ3・オメガ6)は体内で合成できず食事からしか摂れないため、極端な不足はホルモンや皮膚・髪の状態に影響しうると指摘されています。総摂取カロリーの20%前後を下限の目安に、1,800〜2,200kcalなら40〜50g程度を確保するのが目安です(体格・活動量・医師の指示により調整してください)。
果物や和菓子は脂質こそ少ないですが糖質は普通に多いため、食べすぎれば総カロリーが増えて痩せません。「低脂質=何でも食べていい」ではなく、総カロリーの管理も並行することが前提です。

糖質を摂りながらトレーニングを組み合わせることで、食べても太りにくい体を作っていくことができます。ただし、トレーニング内容や食べるタイミングがポイントになるので、プロと一緒に取り組むのが大事です。 Woot!の無料カウンセリングでは、体組成(InBody)と食事の現状をもとに、あなたに本当に合うダイエット方法とトレーニング設計を一緒に整理します。無理な制限ではなく「続けられる方法」で、楽しく体を変えていきましょう。

幼少期から食べることが大好きで、120kgオーバーの頃も。ながなが痩せたくても痩せられなかったが、独自の試行錯誤の末に「たくさん食べながら、痩せられる」方法を発見してきた。オリジナルの「ゆるふわ」に続けられるダイエットメソッドを提唱しつつ、日本一の体を決めるボディメイクコンテストで優勝、国内を始めNYでのモデルなど、活動の幅を広げる。
六本木・池袋で展開するパーソナルジム。科学的根拠に基づいたトレーニングと栄養指導を提供し、一人ひとりに最適化されたプログラムで目標達成をサポート。