低脂質の食事例(鶏むね肉・玄米・サラダ)が並ぶテーブル
ローファット・脂質制限

脂質制限ダイエットの始め方

糖質制限との違いと、向いている人の特徴をトレーナーが解説します

「糖質制限がしんどい人」にこそ知ってほしい選択肢

「糖質制限を始めたけど、ご飯やパンを我慢するのがつらくて続かない」「お米が好きでやめられない」、僕のお客様にもよくいるタイプです。

そんな方に試してほしいのが脂質制限ダイエット(ローファット)です。脂質は1gあたり約9kcal、糖質やタンパク質の1gあたり約4kcalと比べてカロリーが2倍以上[1]。脂質を抑えるだけで総カロリーが落ちやすく、ご飯やパンといった炭水化物を残せるのが特徴です。

ただし、脂質制限は誰にでも合う方法ではありません。この記事では、脂質制限の正しいやり方・向いている人・1日の目安量・コンビニで揃う食事例まで、現役トレーナー視点でわかりやすく解説していきます。

こんな悩みはありませんか?

  • 糖質制限を試したけど、ご飯やパンを我慢できなくて挫折した
  • 揚げ物や脂っこい食事をやめたいけど、何から始めればいいかわからない
  • 脂質制限の1日の目安量がよくわからない
  • コンビニで脂質制限に合う食事を選べるか不安
  • リバウンドしない方法で痩せたい
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僕自身、過去に糖質制限をやったことがあるのですが、髪は抜けるし肌はカサカサになるし、筋肉まで落ちてやつれてしまった経験があります。そこから脂質制限に切り替えて、ようやく健康的に体型を維持できるようになりました。お米を我慢するのが合わない方には、脂質制限の方がずっと続けやすいです。

脂質制限ダイエットとは|カロリー密度が2倍以上の脂質を狙い撃ち

脂質源と糖質・タンパク質源のカロリー比較フラットレイ

脂質制限ダイエットとは、食事のなかで脂質の量を意識的に減らして総摂取カロリーを抑える方法です。

なぜ脂質を狙うのか。理由はシンプルで、脂質は1gあたり約9kcalと、糖質やタンパク質(1gあたり約4kcal)に比べてカロリー密度が2倍以上あるからです[1]。同じ100gの食材でも、脂身の多い肉と赤身の肉ではカロリーが大きく変わります。脂質をコントロールすれば、ご飯やパンといった炭水化物を無理にゼロにせずに済みます。

研究レベルでは、6〜12か月の比較試験を集めたメタ分析で、低糖質食の方が低脂質食より体重減少幅がやや大きい一方、LDL・総コレステロールは上昇しやすいというトレードオフが報告されています[2]。さらに近年のネットワークメタ分析でも、低糖質食が体重・体脂肪の減少で上位に位置づけられる結果が出ています[3]。ただしどちらも「低糖質が常に優れる」を意味するわけではなく、続けやすい方を選ぶのが現実的な答えになります。

脂質制限と糖質制限の違い

脂質制限(ローファット)

控えるもの:揚げ物・脂身の多い肉・バター・マヨネーズなど

食べられるもの:ご飯・パン・麺・果物

メリット:炭水化物を残せるのでエネルギー切れしにくい、リバウンドしにくい

デメリット:体重の減りが緩やか、外食での選択肢が少ない場合がある

糖質制限(ローカーボ・ケトジェニック)

控えるもの:ご飯・パン・麺・砂糖・果物

食べられるもの:肉・魚・卵・チーズ・ナッツ・葉物野菜

メリット:短期で体重が落ちやすい、満腹感を得やすい

デメリット:炭水化物好きにはストレスが大きい、長期継続が難しい

脂質制限が向いている人・向かない人

低脂質の食材と高脂質の食材を見比べる様子

脂質制限は誰にでも合う方法ではありません。普段の食生活・体質・目的から、自分に合っているかを確認してみてください。

向いている人

  • お米・パン・麺類が好きで我慢したくない方
  • 揚げ物や脂っこい食事が多く、まず量を減らせばすぐ効果が出そうな方
  • 筋トレと並行して体脂肪をゆっくり落としたい方
  • 糖質制限を試して挫折した経験がある方
  • 健康診断で中性脂肪や悪玉コレステロールが高めの方

向かない人

  • 短期間で大きく体重を落としたい方(結婚式まで1か月など)
  • 外食やコンビニ食が圧倒的に多く、揚げ物・脂質コントロールが難しい方
  • ナッツ・チーズ・アボカドなど脂質源が大好きな方
  • 過度な脂質制限で生理不順や肌荒れの経験がある方
  • 持病があり医師から脂質摂取量を指示されている方(必ず医療機関を優先)

糖質制限が続かなかった人に脂質制限を勧める3つの理由

油の質と量に振り回されにくい

糖質制限では肉・チーズ・揚げ物の比率が上がり、外食や加工品では酸化した油(過酸化脂質)を口にする機会も増えがちです。脂質制限ならむしろ脂を意識的に減らすので、油選びの失敗が起きにくいというメリットがあります。

耐糖能の一時的な低下を避けられる

健康な痩せ型の人を対象にした観察研究で、糖質摂取比率が低い群ほどインスリン抵抗性の指標(HOMA-IR)が高めだったという関連が報告されています[4]。因果関係や長期的な影響まで断定できるデータではありませんが、糖質を極端に削らない脂質制限なら、こうした懸念を避けやすい可能性があります。

糖質を戻したときの体重戻りが少ない

糖質制限を終えてご飯やパンを食べると、グリコーゲンと水分で2〜3kg一気に体重が戻ることがあります。これは脂肪が増えたわけではないのですが、心理的に「リバウンドした」と感じて過食につながりやすいパターン。最初から糖質を残す脂質制限なら、こうした反動が起きにくいです。

1日の脂質摂取量の目安|総カロリーの20〜30%が基本

1日分の低脂質なPFCバランス食事例

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、1歳以上の脂質エネルギー比率の目標量を20〜30%と定めています[1]。ダイエット中はこの範囲の下限(20%前後)を狙うのが目安になります。

具体的に計算してみます。

  • 1日の総摂取カロリーが1,800kcalなら、脂質エネルギー比率20%で360kcal÷9kcal/g=約40g
  • 1日の総摂取カロリーが2,200kcalなら、脂質エネルギー比率20%で440kcal÷9kcal/g=約49g

なお、脂質を「ゼロ」にするのは絶対にやめてください。必須脂肪酸(オメガ3・オメガ6)は体内で合成できないため食事から摂る必要があります[1]。極端な脂質制限はホルモンバランスや肌・髪の健康を損なうリスクがあります(個人差があります)。

タンパク質量は体重1kgあたり1.4〜2.0gを目安に確保するのが、筋肉量を維持しながら脂肪を減らすうえで重要です[5]。残りのカロリーを炭水化物で埋める形になります。

脂質制限の始め方|5つのステップ

  • 1. まず1週間、今の食事を書き出す:揚げ物・脂身・乳製品・調理油など脂質源を可視化する。アプリ(あすけん・MyFitnessPal)が便利
  • 2. 主食はそのまま、脂質源を入れ替える:揚げ物→焼き物・蒸し物、脂身の多い肉→赤身肉や鶏むね、サラダドレッシング→ノンオイルへ
  • 3. 調理に使う油の総量を量る:「大さじ1=約12g」で換算。フライパンに直接入れず、計量スプーンを使うクセをつける
  • 4. タンパク質量は減らさない:体重×1.4〜2.0gを死守。脂質を削った分、低脂質高タンパク食材(鶏むね・白身魚・卵白・低脂肪ヨーグルト)を増やす
  • 5. 2週間ごとに体重・体脂肪率・写真でチェック:週単位の上下動に一喜一憂しない。2週間で体重1%減のペースが理想

低脂質で選びたい食材

低脂質高タンパクの食材一覧

タンパク質源

鶏むね肉・鶏もも肉(いずれも皮を外せばOK)、ささみ、白身魚(タラ・カレイ)、ツナ缶(水煮)、卵白、無脂肪ヨーグルト、低脂肪牛乳、木綿豆腐、納豆、プロテイン

低脂質な炭水化物源(玄米・オートミール・さつまいも等)

炭水化物源

白米・玄米、オートミール、そば、うどん、もち麦、さつまいも、じゃがいも、バナナ、和菓子(基本的に低脂質)

低脂質な野菜・きのこ・海藻

野菜・その他

葉物野菜全般、ブロッコリー、トマト、きのこ類、海藻類、こんにゃく、コーヒー(ブラック)、ノンオイルドレッシング

1日の食事例|コンビニ・外食で揃う脂質制限メニュー

コンビニで揃う低脂質食品の一覧

会社員の方からよく聞かれる「コンビニ・外食で何を選べばいいか」を、1食あたり脂質15g前後(1日合計40〜50g)を目安にまとめます。サラダチキン縛りではなく、実際に続けやすい一般的な食事構成です。

朝食例(脂質約13g)

  • おにぎり×2(鮭・梅・昆布など。ツナマヨ・チャーハン系は避ける)
  • ゆで卵×1 または 無脂肪ヨーグルト
  • バナナ×1
  • ブラックコーヒー or 緑茶

昼食例(脂質約16g)

  • 蕎麦(ざる・かけ)、または焼き魚定食(白身魚・鮭の塩焼き)、鶏もも照り焼き弁当(皮は外す)など
  • 野菜の煮物・お浸し or カットサラダ+ノンオイル
  • 味噌汁

夕食例(脂質約15g)

  • 白米 or 玄米(パウチでもOK)
  • 豚ヒレのしょうが焼き鶏もも肉の照り焼き(皮なし)牛赤身のローストビーフ白身魚の煮付けなどをローテーション
  • 冷奴 or 納豆
  • ほうれん草のお浸し・きのこのソテー(油は最小限)
  • 味噌汁

避けたいもの

揚げ物(から揚げ・天ぷら・コロッケ)・カルボナーラやクリーム系パスタ・菓子パン・チョコレート系のお菓子・脂身の多い肉(バラ・ハラミ・霜降り)・チーズやナッツの過剰摂取。これらは1食で脂質20〜30gに到達することも珍しくありません。

ありがちな失敗パターンとリバウンド予防

食事メモを取りながら低脂質メニューを確認する様子

脂質制限で結果が出ない人には、共通する4つの落とし穴があります。「一番やってはいけない失敗」から順に解説します。

失敗1:脂質と糖質を両方カットしてしまう

一番やってはいけない間違ったダイエットです。脂質制限のつもりがいつの間にか「ご飯も控えめ・パンも我慢」と糖質まで減らしてしまう人が本当に多い。三大栄養素のうち2つを同時に削ると、エネルギー不足で筋肉が分解される・基礎代謝が下がる・ホルモンバランスが崩れる・空腹に耐えきれず暴食する、と悪いことばかり起きます。脂質制限の主役は炭水化物。ご飯・パン・麺はしっかり食べて、脂質だけを狙って減らしてください。

失敗2:タンパク質まで減ってしまう

脂質源(肉・魚・卵)を避けすぎると、タンパク質が同時に不足して筋肉量が落ちます。筋肉が減ると基礎代謝が下がり、結果的にリバウンドしやすい体になります。低脂質「高タンパク」がセットだと忘れないでください。

失敗3:脂質ゼロに振り切る

「脂質を完全カット」は短期的に体重が落ちますが、必須脂肪酸(オメガ3・オメガ6)は体内で合成できず食事からしか摂れないため、極端な不足はホルモンや皮膚・髪の状態に影響しうると指摘されています。総摂取カロリーの20%前後を下限の目安に、1,800〜2,200kcalなら40〜50g程度を確保するのが目安です(体格・活動量・医師の指示により調整してください)。

失敗4:果物・和菓子を食べすぎる

果物や和菓子は脂質こそ少ないですが糖質は普通に多いため、食べすぎれば総カロリーが増えて痩せません。「低脂質=何でも食べていい」ではなく、総カロリーの管理も並行することが前提です。

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脂質制限は「我慢のダイエット」ではなく「選び方を変えるダイエット」です。揚げ物が大好きなら、月に1〜2回は楽しんでOK。その代わり、普段の食事は低脂質で整える。このメリハリを作れる方が一番続きます。一緒に頑張りましょう。

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執筆者について
About the author

青木泰蔵

青木泰蔵

NSCA-CPT認定パーソナルトレーナー

https://www.instagram.com/taizo_bm/

幼少期から食べることが大好きで、120kgオーバーの頃も。ながなが痩せたくても痩せられなかったが、独自の試行錯誤の末に「たくさん食べながら、痩せられる」方法を発見してきた。オリジナルの「ゆるふわ」に続けられるダイエットメソッドを提唱しつつ、日本一の体を決めるボディメイクコンテストで優勝、国内を始めNYでのモデルなど、活動の幅を広げる。


監修者について
About the reviewer

パーソナルジム Woot!

パーソナルジム Woot!

六本木・池袋のパーソナルジム

https://woot.fit/

六本木・池袋で展開するパーソナルジム。科学的根拠に基づいたトレーニングと栄養指導を提供し、一人ひとりに最適化されたプログラムで目標達成をサポート。

最終更新日: 2026年5月28日